蓄熱体について
蓄熱体とは「熱を蓄える物体」のことで、物質、物体により熱容量(=蓄えられる熱の量)が変わってきます。
熱容量には、大きいほど暖まりにくく、冷めにくい。小さいほど暖まりやすく、冷めやすい。という性質があります。
例えば温度が20℃で体積が1立方メートルの空気、コンクリート、水の3種類を比較しますと、温度はすべて20℃で変わりありません。
しかし熱容量となりますと、空気の場合は約7.5kcal、コンクリートの場合は約11250kcal、水の場合は約25000kcalにもなり、空気、コンクリート、水では1:1500:3333の比率の熱量差になります。
空気 体積1㎥ |
コンクリート 体積1㎥ |
水 体積1㎥ |
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温度 | 25℃ | 25℃ | 25℃ |
熱容量 | 7.5kcal/㎥ | 11,250kcal/㎥ | 25,000kcal/㎥ |
容量比 |
1 | 1500 | 3333 |
特徴 | 暖まりやすく、冷めやすい。
エアコンなどの空調に適している。 |
暖まりにくく、冷めにくい。
蓄熱体に適している。 |
暖まりにくく、冷めにくい。
熱を運ぶ媒体に適している。 |
熱容量の小さい空気はエアコンに適しています。
熱容量が小さいため、立ち上がりは早いのですが、消した際の暖冷房の持続力がありません。
熱容量の大きいコンクリートは立ち上がりこそ遅いのですが、十分に蓄熱された場合長い時間をかけゆっくりと放熱し続けます。
立ち上がりが遅いという欠点は、毎日の計画的なタイマー運転によりカバーできます。
熱容量がとても大きい水は、冷めにくいので蓄熱体よりも熱を運ぶ媒体としての利用に適しています。
『ヒートコア+』はこれらの性質を利用し熱を蓄える「蓄熱体」にはコンクリートを利用し、蓄熱体まで熱を運ぶ「熱媒体」には水(不凍液)を利用しています。
また蓄熱体にコンクリートを使う利点として熱容量が大きいことの他に、安価なことも重要であるとも考えております。